美容室激戦区での計画です。
お話しをいただいて、すぐに町並みをリサーチしました。
大阪特有のグレイッシュな町並みに、スタイリッシュモダンをイメージした美容室が乱立しており、どのお店も同じように見えるうえ、過剰なまでに目隠しを施して、折角の空間的な奥行きを消してしまっているように感じました。
ここでは、前面道路から店舗の奥行きをひと目でわかるようなプランニングと、どこかあたたかい雰囲気をもったサロンを目指しました。
既存店のミラーとスタイリングチェアーを利用するため、新たに用いる素材にもっとも気を配りました。
鉄骨の柱型を隠すためにふかした壁面に穿たれた大小さまざまなボックスは、収納棚として機能しながら、空間にリズム感を与えています。
一本ずつ組み上げた角材のオブジェは、やんわりと空間を仕切りながら、サロンをやさしく包み込んでいます。夜には、このオブジェがサロンの常夜灯として機能してくれます。

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